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すべてはここから(15)妙な責任感

2020.05.07 すべてはここから

お坊さんが集まるようなところにも顔を出すようになった。

今までは葬儀社としてお坊さんとは話しをしていたが、

お坊さんとして話をするようになり今まで聞けないような話もたくさん聞くことが出来た。

非常に面白かった。

お坊さん側も葬儀社の話を色々と聞けて食いついていた。

お坊さんにも色々いて考え方が全く違うときもあった。

私が葬儀社として直面している社会問題などにも触れた。

すると皆それぞれ真剣に考えている。

大きくいえば、少子高齢化問題や、老老介護問題、格差社会問題など。

特に少子高齢化問題はお寺にとっても重要な問題らしい。

跡取りがいなくなる。

檀家がどんどん減っていく。

お墓をみていくものがいなくなる。

さまざまな問題が考えられた。

檀家の高齢者の中には子供がいないで一人暮らしの方がたくさんいるそうだ。

その方の生活を支えるものもいない。

もし何かあったときに看取るものさえいない。

深刻な問題ばかり。

一人のお坊さんが、「成年後見制度」ってみなさん知ってますか?と口にした。

私は恥ずかしい話し全く知らなかった。

「この制度はあまり知られていないが、みんながしっかり勉強すれば支え合える社会が作れると思うんです。」熱く語っていた。

私はネットで調べこの制度を勉強しようと思った。

すると、「この制度をみんなで勉強しましょう」という定期講習会が開催されているのを知った。

即申し込んだ。

講習会に参加すると、実際自分が後見人にならないといけない人や、

将来後見人をつけようと考えている人など講習を受ける理由はさまざまだったが、多くの方が参加されていた。

しかし若い人は一人もいなかった。

講習を受けていく中で、やはりこの制度はしっかり整備すればこれからの社会を支える制度のひとつになる。

そう確信した。

何日にも分けて行われた講習を終え修了証を手にした。

しかし修了証を手にしただけではなんの意味もない。

そう思った。

この制度を広めないといけないという責任感にも似た感情が沸いた。

そしてこの制度を広げる活動が始まった。

【16へ続く】

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