万が一、病気や事故などで意思表示ができなくなった時のために、人工呼吸器の使用や経管栄養、胃ろうなどの延命治療を望むかなどを確認し希望を確かめておきましょう。ご本人の希望する最期の迎え方を「リビングウィル(事前指示書)」として書き記しておきます。リビングウィルの書き方に決まった書式はないため、必要事項を自由に書いて、気持ちが変わったら何度でも書き直すことができます。
この書面には法的拘束力はありませんが、家族や医療関係者にご本人の遺志を伝えるために有効な手段となります。
【リビングウィルの書き方】
1.基本情報
ご本人の氏名・住所・連絡先・作成日・署名
2.意思表明
・苦痛緩和ケアの希望
・延命治療の希望
・尊厳死を希望するか など
3.その他
・立会人がいればその人の署名も記載しましょう。
今の住まいに住み続けたいか、売却して引越しを考えているのか、あるいは施設に入るのかなど、近い将来についても話し合っておきましょう。もしペットがいれば、ペットのお世話をどうするか、また植木などの引取先についても話しておくとよいでしょう。
認知症や病気などで親の判断力が低下したときのために、任意後継人契約を検討しておきましょう。
任意後継人契約とは、子どもや専門家など信頼できる人に「財産管理」や「生活・介護・医療に関する手続き」を任せておく契約のことをいいます。預金や不動産などの財産を適切に管理してもらいたい場合や、介護施設への入所手続きや医療の契約を信頼できる人に任せたい場合、相続人同士のトラブルを避けたい場合などに有効な手段です。
また、本人が病気などで自分で金融機関に行けなくなる可能性を想定し、金融機関に「代理人届け」を出しておくこともできることの一つです。そうすることで、代理人が本人に代わって窓口で手続きができるようになるため、日常的な資金管理や支払いは、任意後見人制度を利用しなくても可能になります。
終活では、これから先の人生に必要なものとそうでないものに分けて、少しずつ身の回りのものを整理していく作業も必要です。人に譲れるものは譲る、リサイクルできるものはリサイクルショップや資源の日に出すなど、意外と体力のいる作業にもなるため、積極的に手伝うようにしましょう。
断捨離をすることで、心身ともに身軽になり、すっきりとした気持ちでセカンドライフを迎えることができます。
続く