離檀を決意したら、まず最初に行うべきことは、菩提寺へ離檀の意思を伝えることです。できるだけ早い段階で、住職や寺院の担当者と直接面談し、離檀に至った経緯や理由を丁寧に説明しましょう。
この際、離檀後の遺骨の取り扱いや、新しい納骨先についても合わせて相談するとスムーズです。寺院側との円滑なコミュニケーションを心がけ、双方が納得できる解決策を見出すことが大切です。
離檀の申し出に対して、寺院側から離檀料の支払いを求められるケースがあります。離檀料は法的な義務ではありませんが、長年の付き合いへの感謝の気持ちとして支払うのが一般的です。金額について寺院側と十分に話し合い、合意形成を図りましょう。
離檀手続きを進めるにあたり、必要な書類や情報を事前に準備しておくことが重要です。以下は、一般的に必要とされる書類の一覧です。
| 必要書類 | 説明 |
|---|---|
| 埋蔵証明書 | 現在の墓地の管理者が発行する、遺骨の埋蔵を証明する文書 |
| 改葬許可申請書 | 遺骨を移動するための許可を求める申請書 |
| 改葬許可証 | 改葬許可申請が受理された際に発行される証明書 |
| 受入証明書 | 新しい納骨先が遺骨を受け入れることを証明する文書(必要な場合) |
また、離檀手続きを円滑に進めるために、以下の情報を事前に確認しておきましょう。
これらの情報は、寺院との協議や各種申請の際に必要となります。書類や情報の準備は、トラブルを防ぐためにも欠かせない工程です。
離檀が決まったら、遺骨を現在の墓地から移動するための改葬許可申請を行います。この申請は、墓地のある市区町村の役所で行うのが一般的です。必要書類を揃えて提出し、許可が下りるのを待ちます。
改葬許可が下りたら、いよいよ遺骨の取り出しです。この作業は、寺院や石材店に依頼するのが一般的ですが、自分で行うこともできます。遺骨の取り扱いには十分な注意が必要です。丁重に扱い、粉骨しないようにしましょう。
取り出した遺骨は、新しい納骨先に移動させます。納骨先が決まっていない場合は、一時的に自宅で保管することもできますが、できるだけ早く新しい納骨先を確保することが望ましいでしょう。
改葬許可証が発行されたら、菩提寺で閉眼供養を行います。この儀式は、故人の霊を新しい納骨先に送るためのものです。住職に日時を相談し、参列者を決めて準備を進めましょう。
閉眼供養が終わったら、新しい納骨先での手続きを行います。墓地の契約や、墓石の建立、過去帳への記載など、一連の手続きが必要です。これらの手続きは、新しい納骨先の管理者や石材店と連携して進めていきます。
すべての手続きが完了したら、晴れて離檀の完了です。新しい納骨先で、故人を供養できる環境が整ったことを感謝し、今後の管理と継承について家族で話し合っておくことをおすすめします。
続く
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