2020.04.07 終活
③脳の衰え
高齢になってくると、考える・覚える・覚えておく・判断するなど、もちろん他にもありますが脳の機能が衰えてきます。
身体の衰えと違って脳の機能は自覚症状がわかりにくいのが特徴でしょうか。しかし、「最近物忘れがひどくなって」と、自分でもわかりやすい自覚症状を口にされている方も多いはずです。
自分自身の考える能力や、判断能力が衰えた場合、自分の身の回りのことや財産は守られるのでしょうか。
自分では守ることができないとなった場合、家族はしっかり守ってくれるのでしょうか。
家族が守ってくれると自信がある方はよいのですが、家族に任せるのは不安だ、
自分が家族同士のもめ事の原因になるのは嫌だという方もいるはずです。
また、家族がいないから誰に任せたらよいのかわからないという方も最近では多いのではないでしょうか。
そこで、利用できる制度が成年後見制度です。
成年後見制度は、病気や障害により判断能力の低下がみられる方の、権利・財産を守るための制度です。
その成年後見制度には、「法定後見制度」と「任意後見制度」の二つがあります。
「法定後見制度」は、すでに判断能力が低下された方を保護・援助する制度です。
家庭裁判所に申し立てます。判断能力の程度により、成年後見・保佐人・補助人が選任されます。
「任意後見制度」は本人が将来の判断能力の低下に備え、あらかじめ任意後見人を決めておく制度です。
公証人役場で公正証書を作ります。
この二つの違いは、後見人の選任が、本人の判断能力が低下した以後か低下する以前か、ということです。
このような制度を利用し、自分自身の判断能力が低下したときにも安心であると思える様に、備えておく必要があると思います。
【続く】