次に告別式(葬儀・告別式)の流れについて解説します。ここでは現代の日本で広く行われている仏式での葬儀・告別式を例に挙げて説明したいと思います。
<葬儀・告別式の主な流れ>
1. 喪主やご遺族の集合
2. 受付
3. 僧侶による読経
4. 引導
5. 焼香や献花
6. 弔辞・弔電
7. 遺族代表の挨拶
8. 出棺
喪主やご遺族が会場に集まります。このとき喪主は会場の導線やスケジュールを葬儀社や受付係と確認をして開場に備えます。また、僧侶がお見えになったらご挨拶をして迎え入れるなどの対応も合わせて行います。
受付では参列者を迎え入れます。受付係は参列者の芳名帳への記帳を促し、香典を受け取り、その場で会葬御礼をお渡しします。ちなみに前日通夜に参列された方は、香典は既に渡されていますので記帳のみを行います。
受付を済ませた参列者は着席し式が始まるのを待ちます。ちなみに席順は、祭壇に向かって右側に喪主をはじめとしたご遺族が、左側に一般参列者が着席し、ご遺族側は故人と血縁の濃い人から祭壇の近くに着席するのが一般的です。
参列者が着席し開式となります。多くの場合、葬儀社の司会進行で行われ、僧侶が入室しますので参列者は起立するか軽く頭を下げます。その後、30〜40分程度に渡り読経が行われます。読経で読まれる経文は宗派によって異なります。場合によっては、僧侶による読経に続いて冊子が配られ、参列者も声を出して経文を読むこともあります。
引導とは、僧侶が故人に法語を与えて行くべき道を示すことです。葬儀においては、僧侶から戒名が授けられ浄土へと導かれます。引導は、浄土真宗以外の仏教の宗派で執り行われます。
焼香とは、参列者が一人一人順番に祭壇前に赴き、抹香を香炉にくべる宗教儀礼です。喪主を筆頭に、故人との関係が深い順番にご遺族が焼香を行い、その後、一般参列者が続きます。順番が来ると参列者はご遺族や僧侶、祭壇に一礼した後に香をつまみ香炉にくべ、再度祭壇に一礼した後に、遺族に一礼し席に戻ります。
なお、お香をくべる回数などは宗派によって作法が異なります。作法については、事前に確認しておくと安心ですが、予習できなかった場合は、喪主を見習って同じ動きをすれば問題ありません。最後に、僧侶の退場をもって葬儀が終了し、ここからは告別式となります。
続く