告別式では、弔辞・弔電の読み上げが行われます。弔辞とは、参列者から故人へ贈るお別れの言葉で、弔電とは、葬儀・告別式に参列できない方が弔意を込めておくる電報のことです。弔辞は読まれないこともあり、弔電については数通読み上げ、時間の都合により残りは名前のみで省略される場合もあります。また読み上げた後に、故人に因んだ音楽が演奏されることなどもあります。
ちなみにどの弔電を読むかは、喪主が事前に葬儀社と相談して事前に決めておきます。
弔辞・弔電を読まれた後に、喪主もしくは遺族の代表から、参列者に葬儀・告別式への参列のお礼が述べられます。挨拶は遺族の代表が行います。実際は喪主が行うことが多いですが、妻が喪主を務め、挨拶は息子が代表して行うなどのケースもあり、必ずしも喪主でなければならないというわけではありません。
出棺では、お花入れを行い、棺の蓋をしめて釘打ちを行います。ただし釘打ちを最近は行わないことも多くなっているようです。
お花入れとは、出棺前に故人が眠る棺にご遺族や親交の深かった方々が花を供えることをいいます。葬儀社が用意してくれた切花を、喪主、ご遺族、ご親族といったように故人と関係が深い順に棺に花を入れていきます。一度に多くの花を入れずに、すべての花がなくなるまで順番にお供えします。
棺の蓋を閉めた後は、力のある男性数人で棺を霊柩車に運び入れ、火葬場へと出棺となります。
親族や故人と特に親しい間柄であった場合は、通夜と告別式両方に参列するのがよいでしょう。しかし仕事の都合などで2日間参列するのが難しい場合も多いと思います。その場合は、どちらか都合の良い方に参列しましょう。ただし本来は、通夜は近親者の集まりであるため、一般参列者は正式な別れの式である葬儀・告別式に参列するのがよいとされていました。しかし、最近は昼間よりも夜間の方が参列しやすいなどの理由から、一般参列者も通夜に参列することが多くなっています。
次は葬儀・告別式に参列する際に、気をつけたいマナーについてお伝えします。
準礼服とは、一般的に喪服としてイメージされる服装で、男性は黒のスーツで上着はダブルでもシングルでも構いませんが、ズボンの裾はシングルが正式です。女性はブラックフォーマルと呼ばれる黒無地の光沢のないワンピースやアンサンブルで、上着は長袖で襟の詰まったものを選びましょう。
なお、通夜は本来、地味な平服での出席がよいとされていますが、近年は通夜にも準礼服を着用して出席する参列者も多くなっています。