喪主が葬儀社と打ち合わせをするにあたって、以下のことを知っておくと具体的に話が進めやすくなります。
葬儀には種類があります。一昔前までは故人様にゆかりのある方を広くお招きして大々的に行う葬儀が主流でしたが、最近は葬儀のあり方も多様化し、身内のみで行う家族葬や、通夜を省略する一日葬、儀式を行わず火葬場で直接お別れをする火葬式・直葬などを行う人も増えています。その関係で、従来の葬儀は一般葬と呼ばれることが多いです。
葬儀に種類があるということは選択肢が増えるということです。たとえば「身内だけでゆっくり見送りたい」のであれば家族葬、「多くの関係者に見守られて盛大に見送りたい」のであれば一般葬といったように、希望する葬儀のイメージに合わせて、葬儀の種類を選ぶことができます。
ただし、どのような葬儀を選ぶかによって費用も変わってきますので、葬儀の内容はもちろんですが、予算とも相談しながら決めるようにしましょう。ちなみに規模が大きければ大きいほど、葬儀費用も大きくなるため、一般葬よりも参列者の人数が少ない家族葬の方が、費用を抑えることができます。
葬儀といえば香典を持参するものと思っている方も多いですが、地域によっては香典を辞退するケースもあるようです。また家族葬のような身内中心の葬儀の場合は、香典返しの手間を省くために香典辞退をするご家族様も少なくありません。もし香典を受け取らない場合は、訃報に記載するなどして事前にお知らせする必要があるため、そのことを念頭に置いておきましょう。
葬儀は故人様の信仰していた宗旨宗派で執り行われます。もし先祖代々お付き合いしている菩提寺があれば、喪主から菩提寺に葬儀の依頼をします。菩提寺がない場合には、宗教者紹介サービスなどを利用して、読経や戒名授与の依頼をすることができるため、葬儀社のスタッフに相談してみましょう。
また、読経や戒名授与のお礼として宗教者にお渡しするお布施も必要になります。お布施は、宗教者に感謝の気持ちを込めてお渡しする金銭のことで、サービスの対価として支払う費用とは性質が異なります。そのためお布施には決められた額はなく、宗派や菩提寺との関係性、授けていただいた戒名のランクなどによっても変わることを覚えておきましょう。
医師から受け取った死亡診断書の左側が死亡届となっているので、必要事項を記入し役所へ提出します。その際、火葬許可証申請書も一緒に提出することで、火葬の許可を得ることができます。ちなみに火葬許可証がないと火葬ができないため、必ず手続きをするようにしましょう。ただし、申請は葬儀社が代行してくれることも多いため、事前に確認しておくと安心です。
また葬儀後には、故人様の健康保険証、国民年金、世帯主変更、銀行や生命保険会社への連絡など、各所に名義変更などの手続きが必要になることも覚えておきましょう。
続く