火葬場での支払いは、基本的に予約を取った葬儀社が立て替え、喪主やご遺族は火葬料金も含めた葬儀費用を葬儀社に支払います。ただし、葬儀社によっては、火葬料金が葬儀費用に含まれていなかったり、支払いのタイミングが異なったりするので、内訳や支払いタイミングは確認しておきましょう。
近年では葬儀の種類が多様化しており、直葬・火葬式が選ばれることもあります。直葬・火葬式とは、通夜や告別式を行わず、直接火葬場で短時間のお別れと火葬のみを行う葬儀のことです。
直葬・火葬式は、ほかの葬儀の種類に比べて費用や時間、遺族の負担を抑えることはできますが、通夜や告別式といった儀式を省略するため、周囲の理解を得にくい可能性があります。また、直葬・火葬式は宗教儀式を最低限にすることから、菩提寺によっては納骨を認めてもらえない場合もあるため注意が必要です。
どのような種類の葬儀に対応できるかは、葬儀社によって異なります。葬儀の種類について迷った場合は、葬儀社に相談のうえ検討することが大切です。
火葬は、故人の顔を見てお別れをする最後の場です。悔いのないお見送りができるよう、火葬の流れやマナーを知っておきましょう。火葬に必要な手続きなどは葬儀社がサポートしてくれるので、わからないことがあれば葬儀社に相談するのがおすすめです。
一般的な仏式の葬儀では、葬儀・告別式のあとに火葬を行います。ただし、東北の一部など地域によっては、先に火葬をする「骨葬」「前火葬」が行われる場合もあります。葬儀と火葬を行う順番については葬儀社に確認しましょう。
火葬場に行ってはいけない人の決まりはありませんが、基本的には、喪主や親族など故人と縁の深い方のみが火葬場へ同行します。地域によっては妊娠している方や体の弱い方、子供を亡くした親などは火葬場に行ってはいけないという言い伝えがありますが、昔は火葬場が整備されておらず、火葬される様子が見えることもあったため、「ショッキングな光景を見せない」という配慮からこのような言い伝えができたという説もあります。
火葬場の予約が取れていれば、葬儀の日に火葬できます。仏式の場合、葬儀・告別式のあと、同じ日に火葬するのが一般的です。なお、火葬できるのは死亡後24時間以上経過したと法律で定められています。