上記のメリット・デメリットをふまえつつ、通夜なしの家族葬で注意すべき点をまとめました。
一日葬の費用相場は30~50万です。通常2日で行う葬儀を1日で行うため、葬儀費用は半分になるかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、前述の通り1日で行う家族葬は、2日で行う家族葬に比べて若干費用は抑えられるものの、大きくは変わりません。
家族葬が一般的になってきたものの、まだ葬儀といえば大々的に行うものと思っている方もいらっしゃいます。ましてや通夜なしの家族葬を行うとなれば、反対するご親族もいらっしゃるかもしれません。「故人(または遺族)の意向で通夜なしの家族葬をおこなう」ことは事前にお伝えし、ご親族の理解も得た上で進めましょう。
菩提寺がある場合、事前に「通夜なしで葬儀を行いたい」旨をお伝えし、菩提寺の許可も得ておきましょう。もし許可を得ないまま進めてしまうと、後々、先祖代々の墓に納骨できないなどの最悪のトラブルにつながってしまうことも考えられます。
通夜を行わない一日葬は、通常の葬儀よりもお別れの時間が短くなってしまいます。個別に弔問を受け付けることで親族や関係者からの理解が得やすくなります。
通夜なしの家族葬は、半日で終わることが多いです。基本的には、通夜がないだけで2日かけて行う家族葬とほとんど流れは同じです。
1.お迎え
葬儀スタッフが病院やご自宅などにお迎えにあがります。
2.搬送・安置
所定の安置場所に故人様をお運びし安置します。
3.納棺
故人様の身なりを整えて棺に納めます。
法律によりご遺体は、24時間安置してから納棺することができるようになります。
通夜なしの家族葬では、納棺は前日までに行うことが多いです。
4.告別式
故人様の棺を葬儀場までお運びし、葬儀を執り行います。
儀式の内容は以下の通りです。
・僧侶入場で開式
・読経と焼香・・・僧侶による読経がされる中、血縁の近い順に焼香をあげます。
・お別れの儀式・・・参列者全員で、故人様の棺に別れ花を入れていきます。
5.出棺
霊柩車に棺を乗せ、喪主が位牌を持ち、遺族が写真を持ち見送ります。
最後に喪主が参列者に挨拶をし、火葬場へと移動します。
6.火葬式
火葬場に移動し、炉前の祭壇に遺影と写真を飾り、僧侶による読経の中、血縁の近い順に焼香をします。その後棺が火葬炉へと運ばれていきます。みなさまは待合室等で火葬が終わるのを待ちます。火葬にかかる時間は1時間半〜2時間程が目安となります。
7.お骨上げ(収骨)
火葬が終わると、遺骨を骨壷に収める「お骨上げ」を行い、埋葬許可証を受け取ります。
収骨後に、「初七日法要」と「精進落とし」をする場合もありますが、家族葬では省略されることも多いです。
続く