・お墓への納骨を断られてしまう場合がある
菩提寺がある場合、直葬で葬儀を執り行う旨をお伝えすると「最低でも一日葬でお願いしたい」と言われるケースが多いです。というのも直葬は宗教的儀式を省略しているため、お寺としてはきちんとした供養ができないと考えるからです。それでも直葬を希望される場合、最悪、先祖代々のお寺への納骨ができないということもあり得ます。直葬は、きちんとお寺の承諾が得た上で行いましょう。お通夜を省略し告別式のみをおこなう一日葬という選択肢もあります。
お別れの時間が短いため心の整理がつきにくい
お通夜や告別式というものは、残されたご家族が故人様とのお別れをしていくために必要な時間でもあります。そのため、納棺後すぐに火葬となると故人様とのお別れの時間が短くなってしまい、心の準備ができないままお別れになってしまったと思われる方もいらっしゃいます。
・親族からの反対にあう可能性がある
葬儀というものは2日間かけておこなうものと考えている方もいらっしゃいます。儀式を省略してのご葬儀となると、ご親族の中には反対をされる方もいらっしゃるかもしれません。
・参列できない方が不満に感じてしまう可能性がある
直葬は火葬場で最後のお別れをするためたくさんの方をお呼びしてのご葬儀はできません。そのため故人様と親しかったご友人や近所の方など、葬儀に参列したくてもできない方が出てきてしまいます。そういった方々が残念に思ってしまわれないためにも、葬儀後に弔問の機会を設けることをおすすめします。
次に上記のメリット・デメリットをふまえ、直葬がどのような方に向いているかをお伝えしたいと思います。
・極力費用を抑えてシンプルな葬儀にしたい
とにかく費用を抑えたいとお考えの方や、経済的なご不安のある方には、最もシンプルで最も低価格な葬儀スタイルになるためおすすめです。
・身内だけで葬儀をおこないたい
そもそも葬儀にお呼びする人がいない場合や、家族だけの少人数で行いたいと思っている場合、また誰にも知らせずにご葬儀を執り行いたいとお考えの場合は、参列者を限定しておこなう直葬は適していると思います。
・菩提寺がなく宗教者とのお付き合いがない
直葬で最もネックとなるのが菩提寺との関係ですが、もともと宗教者とのお付き合いがないのであれば許可を得る必要もありませんので直葬を選択することへのハードルが低くなります。
続く