年賀状は出さずに、11月〜12月初旬までの間に喪中はがき(年賀欠礼状)を出すようにしましょう。喪中はがきには、故人の続柄と亡くなった日付を記載し、「服喪中のため新年のご挨拶をご遠慮させていただきます」という内容にします。
令和〇年十一月
また、もし喪中期間中に年賀状が届いた場合は、松の内(1月7日)を過ぎてから、「寒中お見舞い」としてお返事を書くことが一般的です。その際は、年賀状をいただいたことへのお礼と共に「昨年〇月に○○(続柄)が永眠いたしましたため 年頭のご挨拶を控えさせていただきました」という一文を添えるようにしましょう。
お正月に、玄関に門松や締め飾りを飾ったり、家の中に鏡餅を飾ったりする慣習がありますが、そのような正月飾りは、祝い事としての性質が強いため、喪中期間中は控えるようにしましょう。
喪中期間中でも、年越しそばを食べることは特に問題ないとされています。
年越しそばは「細く長く生きられますように」「健康で長生きできますように」などの願いを込めて大晦日に食べるお蕎麦で、日本の伝統的な食文化の一つですが、お祝いの意味が込められているわけではないため、喪中期間中でも避ける必要はありません。
一方、おせちは新年を祝う料理でお祝い事の一種であるため、喪中期間中は控えるのがマナーとされています。おせちには海老や鯛、紅白かまぼこなど慶事に用いられるおめでたい料理や、祝い肴として知られる黒豆・数の子・田作りなどが含まれていたりするため避けた方がよいでしょう。
ただし、煮物や栗きんとん、酢の物などを日常食の延長としていただく分には問題ないでしょう。かまぼこも白だけにするなどして工夫をすれば、お正月だからといって避ける必要はありません。
お雑煮も、年越しそば同様に長寿や家内安全を願う料理です。伝統的にみればハレの日の料理とも捉えることができますが、中身の餅や野菜は日常食であることから、紅白かまぼこや鯛のようなお祝いを連想させる食材を用いないのであれば、喪中期間であってもいただくご家庭が多いです。
お正月に誰かとお会いすると必ず「おめでとうございます」と挨拶を交わすことになります。しかし、喪中期間中は「おめでとうございます」ではなく「今年もよろしくお願いします」などと挨拶した上で、喪中であることを丁寧に伝えるようにしましょう。
続く